こんにちは。当社のコントローラーを利用すれば、スマホを使って「TCP」「シリアル」「IR」「リレー」といった電気信号を出力することができます。
その中でも最も多く使われるのは「リレー」。その最大回路数は2,064,384回路です。
すごい数ですが、どういった根拠でこの数値が出てきたか、詳しく解説したいと思います。
リレー制御はエコー開閉器を使用
リレー制御の際、シンプルワンショットか下記のエコー開閉器を利用します。
シンプルワンショットととの違いですが、拡張性が高いのはエコー開閉器と覚えておけば大丈夫です。
ちなみにエコー開閉器は4つのラインナップ。
・4ポート ・8ポート ・16ポート ・32ポートです。
(ちなみに外観は4ポートと8ポートは同じ。16ポートと32ポートが同じです。)
「瞬時接点」と「常時接点」
リレー制御をする上で欠かせない知識が「瞬時接点」なのか「常時接点」なのか。
これを理解していないと先に進めません。簡単に紹介します。
【瞬時接点とは?】
機器側が瞬間的な短絡を感知することで、「運転」<=>「停止」を交互に繰り返します。
【常時接点とは?】
それに対して常時接点の場合、リレーの開閉状態と連動して機器が「運転」<=>「停止」を行います。
瞬時、常時、双方メリットデメリットがあります。これ以上詳しく説明すると、ブログの趣旨から脱線しますので、詳細はこの動画をご覧ください。
(分かる人はスキップして次へ)
瞬時接点は状態感知が必須
瞬時接点はリレーの開閉状態と機器の運転状態が一致しません。
瞬時接点で動作する多くの電気機器(例:電動シャッター、業務用エアコン、業務用ヒーター)は「状態信号」を返してくれます。その状態信号をGW-SHORT16は感知することができます。
常時はリレー自身の開閉状態と直結
対して常時接点はこの2つ上の図にあるとおり、リレーの開閉状態に合わせて機器も運転または停止を行います。当社のIoTアプリiViewer4はリレーの開閉状態を感知できるので、GW-SHORT16は不要です。
本題!瞬時・常時のそれぞれの最大回路数を計算
お待たせしました。ようやくここから本題です。瞬時接点、常時接点の最大回路数を割り出してみようと思います。
瞬時接点は1,032,192回路
下図はエコー開閉器とGW-SHORT16を組み合わせたときのシステム図。
無電圧瞬時接点で操作する機器の場合、「運転命令に使われるリレー」と「状態感知する端子」は1:1である必要があります。結論から言いますと、GW-SHORT16の方がエコー開閉器よりも最大の数が少ないので、GW-SHORT16に最大の数は合わせてやる必要があります。
↓GW-SHORT16の数は16(ポート) x 256(最大連結数) = 4,096ポートとなります。
まだ拡張できます。
最大は4,096に感じてしまいますが、LAN Bridge同士TCPで拡張することができます。
その数はクラスCの標準的なLANの場合252台
【割り当てできないIP】
・192.168.0.0
・192.168.0.1(ルーター)
・192.168.0.2(スマホ自体のIP)
・192.168.0.255(ブロードキャストIP)
これらを省くと、252個のIPアドレスをLAN Bridgeに割り振ることができます。
つまり最大回路数は、4,096 x 252 = 1,032,192(回路)となるのです。
参考サイト(>>IPアドレスの基礎知識)
常時接点の場合 8,192回路!
常時接点の場合、リレーが閉じたら運転、「リレーが開いたら停止」といったように、リレーの開閉状態と機器の動作が直結します。ですので状態確認信号は必要ありません。
「必要だ!」という人もいますが、必要無いという体(てい)で話します。
となると、GW-SHORT16は必要ないので、エコー開閉器の中でも32回路を最大に接続できます。
エコー開閉器(32ポートタイプ)を最大限に拡張します。同機は256台拡張できるので・・・。
32 x 256 = 8,192回路
瞬時接点と同じ様にLAN Bridgeで拡張すると、「8,192 x 252 =最大2,064,384(回路)」になるのです。
実質は無限なんです^_^
上の数字はあくまでもクラスC。
クラスAにしたり、Site to Site VPNで接続すると、実質無限の回路を構築することが可能です。
あとはお客様のやりたい方向性がある程度明確であれば、殆どのリレー制御は可能です。