グリーンワークスでは、新築案件よりも、既存施設をターゲットとしています。「なぜ?新築だと自由にいろいろできるのに。」「もったいない。」と不思議に思われることが多々あります。
これには当社が長年この業界に携わった経験で見えてきたいくつかの理由があるので、ざっくばらんにご紹介したいと思います。
新築だと、どうしても「何ができる?」から始まる
新築では、「新築だからいろいろやりたい。」「何ができますか?」というご相談から始まることが多いです。
当社の扱う制御系のシステムは、リレー制御やシリアル通信など、技術者なら分かると思いますが、一般的な人にとっては馴染みのない言葉からの説明になるのです。

丁寧に説明すればするほど「なんだか難しい機器」に分類されてしまい、なかなか導入には至らないのが現状です。
新築は納期が急である
既存の場合は「〇〇に困っている」といった具体的なお困りごとからのご相談になるのですが、新築では、「あったら便利」程度の位置づけになることが多く、どうしても後回しになりがちです。
いざ当社への問い合わせの段階になると「もう納期がない」「すぐ見積を」と、急ぎの依頼になってしまう傾向があります。
当社とは範疇外の確認事項が多い
実はこれが一番大きな違いかもしれません。
新築案件では、制御とは直接関係のない確認事項が多く発生します。例えば「電動ゲートを操作したい」というだけの案件なのに、
・ゲートの寸法図
・材質(色など)
・平面図
当社とは直接関係のない資料が送られてくることも珍しくありません。

また過去には「スマホでポンプを制御したい。」というご相談の中で、ポンプを隠す創作物の材質や隠蔽方法について相談を受けてケースもありました。

更に「プロバイダーは?」「通信速度は?」「WiFiの位置は?」「ハブとの御社の製品の距離は?」など、当社は関与できないIT関係の相談もよくされます。

よかれと思ってアドバイスしたことが、あとからトラブルになったこともあります。
こういったことから、新築は積極的には請けないことにしております。
既存なのに「配線できない!」といったデメリットがない
新築導入の最大のメリット、それは好きな機器を好きな場所に設置して、その配線を完全に隠蔽できるという点ではないでしょうか。
しかし当社では、前述のとおり、「リレー」「シリアル通信」といった制御を行うため、制御の対象になるのは業務機が多いのが事実です。
そうなると、導入先は必然的に、工場・病院・学校・老人ホームといった業務施設が中心になります。

工場においては「配線むき出しでOK!」、そうでなくてもこれらには至るところに点検口があります。
そのため「配線ができないから導入を諦めましょう。」といった、既存でありがちなデメリットが殆どないのです。
まとめ
既存施設への導入は、目的が明確で話がスムーズに進み、施工の制約も少ないという点で、現時点では既存施設との相性が良いと感じています。