こんにちは。冬の北海道。体育館の暖房管理は、職員にとって大きな負担です。
体育館と職員室を往復する手間、消し忘れの不安、そして高騰する灯油代。
今回は、これらの悩みを解決した画期的なシステムを札幌市内の某高校に導入致しましたので、ご紹介致します。
1.職員の負担軽減
冬の北海道の体育館の多くは、ヒーターを利用して、生徒に快適に部活動または体育の授業を行います。しかしこの時、事前に温めると職員は事前に体育館に足を運んでスイッチを入れます。だからといって入れたままでは灯油代がもったいないというのも事実です。さらに、ヒーターの消し忘れは、安全面でのリスクも伴います。
学校側からは、職員の負担軽減と安全性の確保を両立させるシステムの導入が求められていました。
課題1. 学校ならではの高セキュリティを克服
校内LANと完全に切り離した「ローカルLAN」で構築
学校側からの要求としては、以下がありました。
・校内のLANとは全く別の独自のLANを構築して下さい。
・モバイルルーターもNGです。
その結果、セキュリティを考慮して校内LANとは完全に切り離した独立したローカルLANを構築。
これにより、学校側が最も懸念していたセキュリティ問題をクリア。

課題2. 電源喪失時必ずオフにしてください
これは導入にいたってPLC会社から求められた条件です。
「御社の装置が停電などで電源喪失した場合、必ずリレーを開いてオフにしてください。」というもの。
話を詳しく聞くと、空焚きになって最悪一酸化炭素中毒になる恐れがあるとのことでした。
ただしこれはCF Miniのリレー端子ではなく、I/O端子を使うことで解決しました。

既存設備との連携
PLCとの連携に成功
既存のPLCヒーターに当社のコントローラーを接続し、iPadから操作できるようにしました。PLCとの連携により、手動操作も可能なハイブリッドな運用を実現しました。

リアルタイムな状態把握
ヒーターの運転状況をリアルタイムでiPadの画面に表示。職員室からでもON/OFFの状態やエラーをひと目で確認できるようになり、消し忘れ防止と迅速なトラブル対応が可能になりました。

3. 導入後の効果
- 職員の移動時間の削減:
職員が体育館に移動することなくヒーターを操作できるようになったため、日々の業務効率が格段に向上。 - ON/OFFの状態を確認しながら操作:
運転中は上記のアイコンがオレンジに変わります。
職員は今の状態をアイコンで目視しながらヒーターを操作することができます。 - 安全性も両立:
前述のとおり、電源喪失時リレーが開くという安全設計により、ヒーターがつきっぱなしになるリスクを排除しました。 - 直感的な操作性:
iPadの画面は視覚的に分かりやすく、誰でも簡単に操作できます。
4. まとめ
今回の事例は、当社のシステムが「セキュリティ」「安全性」「利便性」という3つの重要な要素を高いレベルで両立させていることを証明しています。学校施設だけでなく、工場、倉庫、商業施設など、あらゆる場所で設備の遠隔操作や監視が必要とされるお客様にとって、当社のIoTソリューションは最適な選択肢となるでしょう。
設備管理の効率化と安全対策にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。