神奈川県大和市の住宅街にある某個人宅。iPhoneで文化シャッター社のガレージシャッター(フラットピット)を操作するシステムを導入しました。
これが当社の新製品「シンプル・ワンショット」の初のガレージシャッター制御の事例となりますので、ご紹介致します。
まずは現場に到着
現場には予定通り11:00に到着。まず現場監督さんとお施主様にご挨拶したあと、シャッター工事業者さんを探したのですが、どこにも見当たらず。
監督によると、任務を完了してさっき撤収したとのこと。せっかくスマホでシャッターを動して「おぉ!」と驚いた欲しかったのだが・・・。少し残念。
となれば、気軽にこちらのペースで作業にかからせて頂きます。^_^
↓脚立に乗ってシャッターコントローラーに近づくと、配線関係は全て指示書どおりに敷設済。OK!
↓次に後ろを振り返ると、当社のコントローラー用に用意された制御盤を発見。(カワムラ KVH 6050-14K)
指示通りLAN ケーブルと電源の敷設が完了していました。
特段問題はなさそうなので、ガレージシャッターの制御方式を確認する作業に取り掛かかることにしました。
コントローラーの制御方式
「3点式Aタイプ」で作業時間は2時間程度
まずはコントローラーの型番を確認。(文化シャッター社「SEC1000-B06」)
ググったが有力な情報は出てこない。
更にフタを開けると、4芯のケーブルが接続済。恐らくシャッター業者さんが接続したと思われる。
この4芯ケーブルを追いかけると・・・、予想通り「有線リモコン(いわゆる壁スイッチ)」に接続されていた。
さーここで1つ目の鬼門。3点式が「Aタイプ」か「Bタイプ」かの確認。なぜなら「Aタイプ」の方が「Bタイプ」より断然に配線処理をやりやすいからだ。
↑ONE というのは「1点式」のことでしょうか?知っている方、ぜひコメント下さい!
3点式Aタイプと3点式Bタイプの違い
解説しよう!
シャッター制御において、下の写真のように「UP(開)」「STOP(停止)」「DOWN(閉)」の制御がそれぞれ独立しているものを「3点式」と呼びます。
ちなみに「3点式」に対して「1点式」があります。
1点式は、UP/DOWNが交互にトグルで切り替わります。(どちらも一長一短ですが、私は3点式の方が好き。)
今回は3点式の有線リモコンが採用。
「3点式Aタイプ」の特徴
3点式の場合、更に「Aタイプ」と「Bタイプ」に分類されます。これは各社共通。
↓3点式Aタイプの配線図がこれ。「UP」「STOP」「DOWN」「COMMON」の4芯から成り立つ。単純に「パラ」で接続するだけ。
今回の文化シャッターさんのコントローラーは見事「Aタイプ」!!
ちなみに「3点式Bタイプ」の場合
ついでに3点Bタイプも紹介しよう。Aタイプと同じく4芯でいいのですが、「STOP」の命令が「B接点」になる。これが頭の固い私にとっては実にややこしい。Simple Oneshotのようなサードパーティーコントローラーと併用しようとすると、STOPだけは直列に繋げないといけないのだ。なんでなんでしょうね?(´д`|||)
シャッターメーカーの人も自社がどのタイプか知らない人が意外と多い
私の経験値で話します。どのシャッターメーカーさんでも、自社の製品が「3点Aタイプ」「3点Bタイプ」か分かる人に辿り着くまでとにかく時間がかかるんですよね・・・。
何で制御するか聞かれ、「スマホで」と話すと一気に口が固くなる。>_<
聞くよりも「現場で確認した方が早い。」というのが正直な所。
各シャッターメーカーさん。このブログを機に、もう少し社内で共有して欲しいものです。>_<
「動作中」の端子は「開閉状態」を知らせるリレー出力
さー続いて2つ目の鬼門。「フィードバック」のインターフェイスを持っているかの確認。これが無いとスマホで操作した時に、開いているのか、閉まっているのか、どっちか分からないまま操作することになる。これだとせっかくシンプルワンショットの機能が半減以下。
祈る気持ちで注意深く見ていくと・・・、「動作中」という怪しい端子を発見!!
「もしや?」と、淡い期待を寄せてテスターを当てる。そしてシャッターを開/閉させてみると・・・。
おぉお!シャッターの開閉と連動してこの端子間が「短絡/開放」をしてくれるではないか!
ということでこれが「開閉確認用の端子」であることが分かった。あとはこの端子をSIMPLE ONESHOTの「接点感知」の端子に接続すればいいだけ。(後述の青/青白)
これでシャッターの開閉状態に合わせて、アプリ上のアイコンが変わる。お客様は安心して操作できるというわけだ。
持参した「竹中エンジニアリングのセンサー」は不要
念のため持参していた「PR-S3 シャッターセンサー (竹中エンジニアリング社)」は必要なくなりました。
このセンサーを紹介しよう。シャッターに付属の反射用シールを「ペタ!」っと貼り付けて、本体からシールに目掛けてビームを照射。
そのビームが「反射した」「反射してない」で、シャッターの開閉状態をリレーで知らせてくれる便利もの。(⌒▽⌒)
ガレージシャッターのコントローラーにこのフィードバックの端子が無い場合、こいつをSIMPLE ONESHOTの「接点感知端子」に接続することで、シャッターの開閉状態をスマホで確認する予定だった。
竹中エンジニアリングのYoutube
余談ですが、この竹中エンジニアリングのセンサーはこのように使われます!ぜひご覧頂下さい。
これは次回にお預け。
シンプル・ワンショットの取り付け
コントローラー側の結線が完了。そして本日のメインイベント、シンプル・ワンショットの取り付けにかかります。
シンプルワンショットは私が長年かけて開発した、革命的なIoTコントローラー。
「設定不要」「盤に取り付けできる」など、あらゆる点において工夫されています。
↓各ケーブルを前述の図のとおり接続。 (“C”はCOMMONのワタリ線のこと)
完成!!
ということで、動画を2つアップしました。以下の3点に注目しながら再生して下さい!
- UP/STOP/DOWNそれぞれの動作もバッチリ。
- 開閉状態に合わせてアイコンが変化!!
- キャリア回線(携帯電話のデーター通信回線)を使用しているので、Wi-FiやBluetoothと違って距離を気にせずに操作できる。
Youtube(その1)
Youtube (その2)
シンプルワンショット
今回のコントローラーとして採用されたのは、当社自慢のシンプルワンショット。
シンプルワンショットは、自社開発の「x4in x 4out」のモバイル回線に対応したリレーコントローラー。
最大の特徴は、遠隔地からこのシンプル・ワンショットにアクセスする際、「VPN」や「ポート転送」は使わなくてもアクセスできる、という点。
まるで魔法のようなIoTコントローラー。
今回は「ガレージシャッター」の制御に使われましたが、「業務用エアコン」「電気錠」「床暖房」「給湯器」「昇降機」などの遠隔操作にもご利用頂けます!
・定価143,000円(税込)