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【スマホアプリで照明操作】”実用性”を本気で考えている人だけが読むべきブログ

スマホで照明操作完全ガイド
公開日:2022/07/28

本ブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。
まずはじめにお断りします。本ブログで紹介するシステムは「ガチ」です。
人によっては業務用と思うかも知れません。

DIYを希望している人にとっては不向きかも知れませんが、最後までご覧頂けましたら幸いです。

当社お勧めのスマホで照明を制御する方法

  1. エニーライツ(フル2線)
  2. エコーライツ(電池レスリモコン)
  3. ゾーンライツ(ブレーカー直下のリレーを開閉)

それ以外は、これ以外は大きく妥協しないといけない点があります。

スマートフォンで照明を操作する方法は?

一般的に知られている方法は、大きく以下の3つに分類することができます。
(★は導入においての”手軽度”。5段階)

switchbothueadvance
 ①スイッチボット
(★★★★★)
②スマートライト
(★★★★)
③スマホ対応の照明スイッチ
(★★★)

それぞれの特徴を簡単に上げてみましょう。
(調光タイプはここでは割愛します。)

①スイッチボット

両面テープでスイッチの隣に貼り付けます。サーボの電源は乾電池です。

導入が簡単な反面、両面テープが剥がれたり、電池切れを起こしたら使えません。

②スマートライト

スマホに対応した照明「スマートライト」は、このブログをご覧になっている人で、知らない人はいないでしょう。手軽に導入できて、色を変えられるタイプもあります。
しかし当たり前ですが、「スマートライトを選択した時点で”好きな照明を選択できない”。」という制限がついてしまいます。

スマートライト

「これで十分!」という方には、このブログはあまり役に立たないかも知れません。^_^

③スマート照明スイッチ

今度は「照明側」ではなく、「スイッチ側」がスマートフォンに対応しているギミック。
多くの人はこの事だけを知ると「これでいいんじゃないの?」と思ってしまいますが、果たしてそうでしょうか?

実はこの手の照明スイッチは、機械式ではないため (詳しくは後述)切ったのに、まだ照明が薄っすらついているぞ!」という大変な事態が起こりえます。

一言に「スマートフォンで照明を操作!」と言っても、試してから分かるいろいろなハードルがある、ということを是非知って下さい。
当社ではこれら3つの方法は使いません。後述の「エニーライツ」「エコーライツ」「ゾーンライツ」を推奨しています。

「いやいや。この3つの中で十分だよ。手軽だし。」と思われた方は、本ブログは閉じてもらって大丈夫です。この先まだ続きます。

スマホに限らず照明操作は「機械式」がベスト!

スマホであれ、壁スイッチであれ、照明を確実に制御するにあたっては、電気は機械式で入/切すべき。」というのが筆者の考えです。

「機械式」とは、機械を使うという意味ではありません。「カチン!」と完全に電気を通電/遮断することを言います。
英語では”mechanical(メカニカル)”と言います。

なぜ筆者は機械式(メカニカル)を推奨するか?

確実に電気のオン・オフが行るからです。
おそらくこれを読んで「そんなの当り前じゃないか!」と思った人が殆どでしょう。
しかしこれが当たり前じゃないのです。
片切スイッチ

巷で売られているスマートスイッチの殆どは、これができません。
できるのは前述の”①スイッチボット”のような物理的にスイッチをON/OFFする機構のものだけです。

しかしスイッチボットは、「両面テープが剥がれたら使えない。」「電池式なので電池が切れたら使えない。」という欠点があります。
「スイッチボットは実用性よりも、趣向性の高いもの。」というのが筆者の主観です。

スマートフォンで「機械式」の制御はできるの?!

果たしてそれをスマートフォンで行うことは可能なのでしょうか?
答えは「YES」です。「機械式リレー」を使えば、簡単にそれが実現できます。
当社のコントローラーを使えば、スマートフォンを使ってリレーを簡単に制御することができます。

リレー制御

「なんだ。結局それを宣伝したいのか。」と、まだこの時点では思わないで下さい。
この方法がまだ認知されていないのです。
機械式にもいろいろハードルがあることを知って欲しいのです。

スマホでリレーを制御したら万全??

ではスマートフォンでリレーを制御すりゃいいのに、それが一筋縄ではいかないのでしょう。
それは「壁スイッチとの両立が難しい」その一言に尽きるのです。
下記の電気図を描いてみました。SW1はスマホつまりリレーです。
さてここで問題です。壁スイッチは一体どこに挿入すればいいでしょうか?

スマホと壁スイッチとの併用

よく考えてみましょう。

1. 壁スイッチを「直列」に接続

壁スイッチ(SW2)を図のように接続してみました。実用面でどうでしょうか?

スマホとスイッチが直列

もうお気づきですよね。スマホと壁スイッチ、両方オンにしないと照明はついてくれません。これじゃ実用的ではありません。

2. 壁スイッチと「並列」で接続

直列でダメなら今度は並列はどうでしょうか?スイッチ同士を「並列」に繋げた図を下に描きました。
直列と違って、どちらか片方が閉じると照明がONになります。
「おぉ!これでいいやん!」と思ってしまいますが・・・。実はこれもダメです。
直列とは逆で両方を「切」にしない限り、照明はついたままなのです。>_<

スマホととスイッチが並列

これじゃ使えません。直列もダメ、並列もダメ。他に方法はないでしょうか??

3. 「リレー」と「壁スイッチ」を3路の関係にする

3路スイッチとは、廊下や階段などで使われているスイッチ。2つのスイッチをペアにして、「どちらか一方が替わると、照明の入/切が切り替わる。」という私たちの生活に身近にあるスイッチです。

(↑パナソニック社のHPより抜粋)


オムロンのMY2という定番のリレーですが、よーく見ると「3点式」になっています。
(9を起点に1と5。12を起点に4と8。合計”2回路”)

オムロンMY2

↓これを3路スイッチと接続すると・・・。
お!!見事にスマホと壁スイッチ、両方から操作する回路が完成しました!パチパチ!

スマホと3路スイッチ


「めでたし、めでたし!」とこのブログが終わってしまそうなのですが、まだまだ続きます。
「施工面」「運用面」、本当に欠点がないかを更に深堀りしていきましょう。

3路スイッチは万全か?

実は3路スイッチも万全ではありません。3路スイッチは下記のように「のっぺらぼう」になっています。前述のとおりON/OFFの概念が無いからです。

3路スイッチ

3路スイッチは使いにくい!!

↓ON/OFFの概念がないため、こういうことも。。。

3路スイッチの欠点

(3路スイッチをホタルにするのもありですが、この場合「ジーー」っという嫌な音を出すこともあります。)
ここまでいろいろ書いてきましたが、「機械式がいい」と言っておきながら、結局機械式にするにしても、壁スイッチとの併用が厄介ということがご理解頂けましたでしょうか?

スイッチは1つにするべき!!

となると、「スイッチは1つ」「スマホでリレーを制御」この2つを両立できる方法を探すしかありません。そんなのあるのでしょうか?はい。あるのです。
何年も試行錯誤した結果、当社では下記の3つの方法にたどり着きました。

1. エニーライツ(フル2線)

フル2線またはリモコンスイッチを使った照明システムです。
ほぼ業務用です。

既存のフル2線をiPadで操作するシステム図


スイッチは「リモコンリレー」というものがその役目を果たします。

ANY LIGHTSのメリット

  1. メーカー問わず全ての照明をスマホで操作できる。
  2. 壁スイッチでON/OFFを視覚的に確認できる。
  3. フル2線が既に導入されていたら比較的簡単に導入できる
  4. 退去時も現状復旧が容易に行える。
  5. 故障に強い(冗長化)

ANY LIGHTSは最強です。業務用だけあってあらゆる条件を満たしてくれます。
ガチ中のガチです。費用もそれなりにかかります。
これを導入したのが、北海道の某私立高校の体育館です。よろしければ下記の導入事例ブログもご覧ください。

2. エコーライツ(電池レスリモコン)

なんと壁スイッチに電池レスリモコンを採用する新しい発想です。

電気の入/切はパワーリレーが行います。
そのリレーをスマホと電池レスリモコンを併用できる、というのが凄い所です。

3. ゾーンライツ

シンプルに「大もとの電源」をスマホと壁スイッチを併用する方法です。
導入しやすいのが特徴です。

↓実験動画

↓実際に現場に導入した動画