【スマホで照明操作】”実用性”をマジメに考えている人だけが読むべきブログ
こんにちは。株式会社グリーンワークス代表の田畑です。
「スマートフォンで照明を操作する方法。」と言っても実に様々!通販で購入して手軽に使えるものもあれば、工事が必要なものもあります。
このブログは「趣向性」よりも、「実用性」を重視している人向けに書かれております。
このブログの後半に登場するAny Lights(エニーライツ)は、人によっては「業務用」と思うかも知れません。
しかしAny Lightsは、今後の住宅やオフィスにおけるスマートライトの標準になる可能性を十分に秘めています。是非最後までご覧下さい。
(調光となると、全く別のジャンルになるので、このブログでは割愛します。)
スマートフォンで照明を操作する方法は?
一般的に知られている方法は、大きく以下の3つに分類することができます。
(★は導入においての”手軽度”。5段階)
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①スイッチボット (★★★★★) | ②スマートライト (★★★★) | ③スマホ対応の照明スイッチ (★★★) |
それぞれの特徴を簡単に上げてみましょう。
(調光タイプはここでは割愛します。)
①スイッチボット
両面テープでスイッチの隣に貼り付けます。サーボの電源は乾電池です。

導入が簡単な反面、両面テープが剥がれたり、電池切れを起こしたら使えなくなるということは、誰でも容易に想像がつきます。
実用的というよりも、趣向的な要素が強いというのが私の率直な意見です。
②スマートライト
スマホに対応した照明「スマートライト」は、このブログをご覧になっている人で、知らない人はいないでしょう。手軽に導入できて、色を変えられるタイプもあります。
しかし当たり前ですが、「スマートライトを選択した時点で”好きな照明を選択できない”。」という制限がついてしまいます。

「これで十分!」という方には、このブログはあまり役に立たないかも知れません。^_^
③スマート照明スイッチ
今度は「照明側」ではなく、「スイッチ側」がスマートフォンに対応しているギミック。
多くの人はこの事だけを知ると「これでいいんじゃないの?」と思ってしまいますが、果たしてそうでしょうか?
実はこの手の照明スイッチの殆どは、半導体リレーというものが使われています。そのため、切っても必ず「※漏れ電流」が発生します。
(※片切スイッチの「漏れ電流」のことではありません。)
つまり照明器具によっては「切ったのに、まだ照明が薄っすらついているぞ!」という大変な事態が起こりえるのです。
一言に「スマートフォンで照明を操作!」と言っても、試してから分かるいろいろなハードルがある、ということを是非知って下さい。
照明に流れる電気を入/切するなら「機械式」にすべき
照明を確実に制御するにあたっては、「電気は機械式で入・切すべき。」というのが私の考えです。
機械式のメリット
機械式に制御すると、確実に(=完全に)電気のオン・オフが行えます。
昭和スタイルの下のスイッチは、私たちの指によって電気を機械式に入・切しています。
シンプルな機械式のスイッチです。
スマートフォンでリレーを制御してみよう!!
これまで「照明を確実に操作するには、機械式にすべきである。」という持論を熱く語ってきました。果たしてそれをスマートフォンで行うことは可能なのでしょうか?
答えは「YES」です。「機械式リレー」を使えば、簡単にそれが実現できます。
当社のコマンドフュージョンというコントローラーを使えば、スマートフォンを使ってリレーを簡単に制御することができます。
それによって、照明に流れる電気を「通電」~「完全に遮断」と機械式に制御することができます。
「なんだ。それを自慢したいのか。」と、まだこの時点では思わないで下さい。これが一筋縄ではいかないという事をこれから説明していきます。
リレーという言葉を初めて聞く人に「リレーとは何か。」を簡単に紹介します。普通のスイッチは、私達の指でスイッチに力を加えることで「カチン」とオン・オフを切り替えることができます。
リレーは指の替わりに一定の電気を流すことで電磁石の力が働き、オン・オフが切り替えることができる装置です。
リレーは前述に出た「半導体リレー」と、オムロンMY2に代表される「機械式リレー」の2つに分類することができます。
(以降の「機械式リレー」のことを便宜上「リレー」と表記致します。)
スマホでリレーを制御したら万全??
お待たせしました。ここから本題に入ります。実はスマートフォンでリレーを制御して「めでたし。」とはなりません。
この理由を簡単にかつ詳しく解説していきます。
小学校の理科の授業を思い出して、下記の電気図を描いてみました。
SW1はリレーです。スマートフォンで制御できます。 難しいことは一切考えないで下さい。
上の図を見て「あれ?」と思いませんか?そうです。壁スイッチが仲間外れです。
日常の使い勝手を考えると、壁スイッチは必須ですよね!では、壁スイッチはどこに接続すればいいでしょうか?
1. 壁スイッチを「直列」に接続
壁スイッチ(SW2)を図のように接続してみました。実用面でどうでしょうか?
もうお気づきですよね。スマホと壁スイッチ、両方オンにしないと照明はついてくれません。これじゃ実用的ではありません。
2. 壁スイッチと「並列」で接続
直列でダメなら今度は並列はどうでしょうか?スイッチ同士を「並列」に繋げた図を下に描きました。
直列と違って、どちらか片方が閉じると照明がONになります。「これでいいのでは?」と思ってしまいますが・・・。
実はこれもダメです。
直列とは逆で、両方を「切」にしない限り、照明はついたままなのです。>_<
これじゃ使えません。では他に方法はないでしょうか??
3. 「リレー」と「壁スイッチ」を3路の関係にする
3路スイッチとは、廊下や階段などで使われているスイッチ。2つのスイッチをペアにして、「どちらか一方が替わると、照明の入/切が切り替わる。」という私たちの生活に身近にあるスイッチです。
(↑パナソニック社のHPより抜粋)
オムロンのMY2という定番のリレーですが、よーく見ると「3点式」になっています。
(9を起点に1と5。12を起点に4と8。合計”2回路”)
↓↓これを3路スイッチと接続すると・・・、見事にスマホと壁スイッチ、両方から操作する回路が完成しました!
「めでたし、めでたし!」とこのブログが終わってしまそうなのですが、まだまだ続きます。
「施工面」「運用面」、本当に欠点がないかを更に深堀りしていきましょう。
3路スイッチは万全か?
実は3路スイッチも万全ではありません。
デメリット1.大和ハウス工業が特許を取得している
この施工方法は、ハウスメーカーの「大和ハウス工業株式会社」が特許を取得しています。
しかも国際特許です。
同じシステムを導入するなら、同社に特許使用料を支払わなければなりません。
(↓興味ある人のみ、あとで下記をクリックしてご覧ください。)
デメリット2.使いにくい
これはスマホ云々以前に、3路スイッチを導入するにあたっての根本的なデメリットです。
3路スイッチの構造に、ON/OFFの概念はありません。
↓下記がその証拠です。3路スイッチには、ON/OFFの印がありません。
↓ON/OFFの概念がないため、同じ所に複数あると使い勝手が悪いのは、容易に想像できます。
(3路スイッチをホタルにするのもありですが、この場合「ジーー」っという嫌な音を出すこともあります。)
Any Lightsが最強!!
と、ここまでいろいろ語ってきました。私自身いろいろ試した結果「リモコンスイッチ」に「コマンドフュージョン」を併用させた照明システムにに辿り着き、後でこれを「Any Lights(エニーライツ)」と名付けることにしました。
(商標登録出願済)
Any Lightsの特徴
Any Lightsは、既設「フル2線」又は「ワンショットリモコン」にもスマートフォンで操作ができる画期的な照明システムです。
上の写真は、国内初の無人ドッグラン「DSドッグラン様(横浜市)」に導入した実際の盤の写真です。
- 下準備として、建築側にワンショットリモコンの「当たり前の工事」を行って頂く。(下の盤)
- 後日、当社の代理店が、コマンドフュージョンを取り付け。(上の盤)
- プログラミングの最終チェック
工事はたった1日で完了。
(赤のケーブルで上下を連結しているのが分かります。)
Any Lightsは、これまで私がこれまで経験した「スマホで照明を操作する上での課題」を全て克服しています。
機械式なので全ての照明器具に対応。そして3路スイッチにあった「スイッチを見た目でON/OFFどっちか判別できない。」という欠点もクリアしています。
Any Lightsのまとめ
Any Lightsの特徴をまとめました。運用方法において、欠点らしい欠点はありません。
- 機械式なので全ての照明器具に対応。
- 回路数は無制限。
- エアコン、電気錠、電動シャッターなど照明以外も1つのアプリで操作できる。
- ON/OFFの状態をスマートフォンで確認しながら操作できる。
- ワンショットリモコンでもグルーピングができる。
- 後付けで導入ができる。(工事が簡単)
- などなど・・・。
Any Lightsの導入事例
DSドッグラン様(横浜市)は日本初の無人のドッグラン。無人店舗のため「照明とエアコンを遠隔で操作できるシステム」を探していた所、当社のHPに目が留まり採用して頂きました。
その他、某私立高校の体育館の照明システムへの導入も決まっております。
神保電器からおしゃれなスイッチも登場!
Any Lightsは、「フル2線」または「ワンショットリモコン」の導入が必須条件です。
「住宅にはちょっと・・。」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし神保電器さんから、スタイリッシュなNKシリーズが登場しています。
下記はスマホとNKシリーズ、両方で照明を操作している様子です。
(スマホで操作したとき、壁スイッチがちゃんと追従している点に注目して下さい。)
既設のお客様も導入できる!
Any Lightsは「フル2線」または「ワンショットリモコン」の導入が必須です。
やや敷居が高くなってしまいますが、そこは割り切って、このブログに共感を持って頂いた方、または既にワンショットリモコン又はフル2線を導入しているお客様をターゲットに絞ることにしております。
もちろんDSドッグラン様のように新築でも導入可能です。ぜひお問い合わせ下さい!!