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【セコムや電気錠メーカーへ朗報】別フロアの電気錠や自動ドアを、縦配線工事なしで解錠できる理由

【セコムや電気錠メーカーへ朗報】別フロアから1Fの電気錠や自動ドアを、大掛かりな配線工事なしで解錠できる理由
公開日:2025/12/05

セコム・電気錠メーカー・或いは自動ドアのメーカーの方であれば
「5階のナースステーションから、1階のエントランスを開けたい。」
といったご相談をお客様から受けたことは、1度はあるのではないでしょうか?
そこでの一番の問題。それは「魔の縦配線」
物理的・予算的に断念せざるを得なかった経験はないでしょうか?

実は、「LAN」さえ接続されていたら、それを有効活用して命令を届けることができるのです。

電池レスリモコンで解錠!

当社のシステムでは、既存の電気錠や自動ドアを解錠する際「電池レスリモコン」を使って解錠します。
電池レスリモコンとは、「ボタンを押した時の圧力」で自己発電して電波を発信するリモコンです。
電池交換などの管理業務が一切不要になるため、現在多くの病院や介護施設で採用されています。

電池レスリモコンでエントランスの自動ドアを開ける

このリモコンの電波到達距離は、見通しで最大60mほど。 同じフロア内であれば十分に飛びます。
この電池レスリモコンを使って解錠することは、比較的簡単に行うことができます。

5階から1階になると?

しかしいくら電池レスリモコンとはいえ、さすがに「フロアまたぎ」となると話は別です。
距離に関係なく、フロアが違えば、鉄筋コンクリートの床に遮られ、5階のナースステーションから1階へ電波を直接届けるのは、到底不可能です。

ナースステーションから電波が届かない様子

では一体どうやって、フロア間の配線工事なしで1階の電気錠まで届けるのでしょうか?

5階から1階にどうやって電波を届ける?

結論を言いますと、電波は届けることができません。建物同士接続されている「院内LAN」に乗せて、電池レスリモコンの「押した時の命令信号」を運んでしまいます。

ここで登場するのが、「LAN Bridge(ランブリッジ)」
このLAN Bridgeを5階と1階に1台ずつ設置します。そして5階を「子機-クライアント」、1階を「親機-サーバー」として設定します。(設定方法は割愛)

hero-lanbridge

具体的な動きは以下のようになります。

【5階のLAN Bridge】看護師が電池レスリモコンを押すと

まず、5階のナースステーションで看護師の方が電池レスリモコンを押します。
すると専用の受信アンテナがその電池レスリモコンの電波をキャッチ。
そして受信アンテナに接続された「LAN Bridge(子機-クライアント)」にその電池レスリモコンのIDを転送します。

そうです。その電池レスリモコンを押した時の命令信号の正体は、この電池レスリモコンのIDなのです。

ここからがポイントです。 5階のLAN Bridgeは、その”12345678”をそのままTCP/IPパケットに乗せ、院内LANを通じて「1階のLAN Bridge(親機-サーバー)」へ届けます。

5階ナースステーションから1階エントランスを解錠

【1階のLAN Bridge】5階からのIDを受け取って解錠する

1階のエントランス付近に設置した「LAN Bridge(親機)」は、そのIDををTCPソケットでキャッチ。
「これは登録済みのリモコンのIDだ」と認識すると、接続されている電気錠コントローラー(または自動ドア)に対して無電圧接点信号を出力します。

5Fの電池レスリモコンのIDを受けた1FのLAN bridgeがエントランスに解錠信号を送信

これによって、エントランスのドアが開きます。
5階の看護師さんはナースステーションから一歩も動く必要はありません。

5階だろうがとにかくLANが届けば「押した信号」は届く

この仕組みの面白いところは、物理的な距離に依存しない点です。
LAN Bridge同士は「TCP/IPソケット通信」で接続されています。

分かりやすく言えば、Pingさえ通ればどこまででも信号を飛ばせます。

1階から5階へ: 渡り廊下でLANで接続されていれば、5階のナースステーションから1階の電気錠を開けることも可能です。
拠点間VPNがあれば: 極端な話ですが、本社と支社がVPNで繋がっていれば、東京から大阪だって可能です。

「配線ルートがないから無理」と諦めていたその現場も、このLAN Bridgeを使った方法が切り札に残っています!

セキュリティについて

院内の情シスの方がもっとも懸念しているセキュリティですが、ご覧のとおりクラウドを介す必要はありません。外部と完全に遮断された環境でも、問題なくご利用頂けます。

まとめ

本システムのメリット

  1. 電池レスリモコンで現場の電池交換の手間はゼロ。
  2. 各エリア(各階)にLAN Bridgeを配置すれば、院内のどこからでも解錠ができる。
  3. その際のフロア間の配線工事はゼロ。
  4. 別館→本館といったような別の建物の間でも操作が可能(LANの疎通が必要)

「LANを使って接点を飛ばす」という選択肢を持つだけで、提案できる幅が一気に広がります。
施工方法やスペックの詳細については、ぜひ一度お問い合わせください。

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