BLOG

【解説】プラレールを電池レスリモコンで走らせた!の仕組み

電池レスリモコンでプラレールを制御-サムネイル
公開日:2024/08/24

2023年の日本大学危機管理学部の学園祭「三茶祭」に出展した際「電池レスリモコンで動かすプラレール」が子供たちだけでなく大人の方にも大人気でした。
その仕組みについて詳しく紹介したいと思います。
↓↓このショート動画がそれです。

電池レスリモコンとは?

電池レスリモコンとは、押した力で発電し、その電力を利用して電波を発信するリモコンです。内部にコイルが巻かれており、押した瞬間のバネの力で電気を発生させ、その電荷で電波を発信します。本システムでは、エコー総合企画社(石川県)の電池レスリモコンを使用しました。

電池レスリモコンでプラレールを制御する仕組み

電池レスリモコンでプラレールを制御する仕組み

使用したプラレール

タカラトミーの『プラレール 乗車確認! まるごと鉄道体験! E5系はやぶさコントロールセット』を使用しました。このプラレールはリモコン操作で動くタイプのものです。

電池レスリモコンでプラレールを制御する仕組み2

RF電波からIR電波に変換

通常、プラレールのリモコンは「IR(赤外線)電波」を発信し、それを受信した車両が動く仕組みになっています。しかし、電池レスリモコンはIR電波を発信しません。代わりに「RF(Radio Frequency)電波」を発信します。

RF電波をIR電波に変換する仕組み

電池レスリモコンが発信するRF電波は、直接プラレールを制御することはできません。そのため、RF電波を受信し、IR電波を発信する装置「CF Solo(CommandFusion社製)」を使用しました。これにより、電池レスリモコンの信号をプラレールに適用できるようになりました。

走行と停止の制御

プラレールは「発進」と「停止」のIR信号を受けることで動作します。一方、エコー総合企画社の電池レスリモコンは「押した時」と「離した時」で異なるRF電波を発信します。この特性を利用し、

  • 「押したら → 発進のIR信号を出力 → プラレールが発車」
  • 「離したら → 停止のIR信号を出力 → プラレールが停止」 という動作を実現しました。
電池レスリモコンでプラレールを制御する仕組7

本システムのメリット

このギミック、商品化が実現すれば面白いかも知れません。

1.子供が飽きにくい

通常のプラレールは一度走り出すと見ているだけになりがちですが、このシステムでは操作が必要なため、子供が夢中になれます。

電池レスリモコンでプラレールを制御する仕組8

2. 電池消費の削減

押している間しか列車が動かないため、電池の消費が抑えられます。これにより、電池交換の頻度が減り、経済的です。

電池レスリモコンでプラレールを制御する仕組9

3. 騒音を軽減

プラレールの駆動音は意外と大きいため、連続走行を防ぐことで静かな環境を保つことができます。

まとめ

現在使用しているCF Soloは業務用機器であり、価格が高めです。専用の簡易装置を開発すれば、より安価で普及しやすい製品になる可能性があります。

玩具メーカーや電気制御メーカーとの連携により、この技術を改良・商品化できることを期待しています。

技術者専用お問い合わせフォーム

    お問い合わせ内容(50文字以上200字以内) (必須)

    文字数:0