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【ポート開放もVPNも不要!!】外出先から「JEM-A」「リレー接点」「IR」を制御

【ポート開放もVPNも不要!!】外出先から「JEM-A」「リレー接点」「IR」を制御
公開日:2020/02/02

当社では、ホームオートメーションは以下のように分類しています。

[themify_box color=”yellow”]

  1. 学習リモコン系
  2. マイクロボット系
  3. その家電(テレビ・エアコン)そのものがスマホや音声に対応したものを採用
  4. クレストロン・AMX・コマンドフュージョンなどホームオートメーション専用コントローラーを採用
    [/themify_box]

当社は4番に分類されます。本ブログでは、コマンドフュージョンを使って外からアクセスできる手段として開発されたLinked Online Service (LOS)について、詳しく紹介致します。

まずは概要から

コマンドフュージョンとは

その前に、コマンドフュージョンについて簡単に説明します。コマンドフュージョンとは、「IR(学習リモコン)」「リレー」「RS-232C」「TCP/IP」通信などを使って、様々な家電、電気設備をコントロールできる万能コントローラーです。また「接点感知」などもあるので、汎用性のあるセンサーなどから得た情報をスマホで表示させたり、LINEで通知してくれるフィードバックの機能も備えています。
(>>国内では株式会社グリーンワークスが総代理店)

これまでは家の外からの操作においてはVPN又はポート転送が必須でした

当社では、外から操作するにあたっては、「VPNを使う方法」と、ルーターに「ポート転送を予め設定する方法」このどちらかを使っていました。
どちらにも共通して言える欠点
[themify_box color=”pink”]
  • グローバルIPアドレスが必須
  • ルーターの設定が必要。[/themify_box]

そのためマンションでは大もとのルーターがあるため、導入できない、という欠点がありました。

宅内ブリッジは電源を入れるとクラウドに向けてトンネルを作ります

本システムの最大の特徴は、コマンドフュージョンと別に用意された宅内ブリッジ。まず電源が入るクラウドに向けて自動的にトンネルを作ります。ポイントは、接続の方向が、「中から外である」ということ。
当然この時ポート転送などは必要ない、ということを覚えて下さい。

iPhoneからクラウドに命令を送信

そしてスマホから「電気つけて」「エアコンつけて」といった、本来コマンドフュージョンに送信するコマンドを、コマンドフュージョンではなくクラウドに向けて送信します。
そしてその命令は、トンネルを経由して宅内のコマンドフュージョンに届けることができる、という仕組みです。

詳しく説明します!

以下本システムについて、かなり掘り下げて解説します。ご興味ある方のみご覧下さい。

まずメールやLINEが届く仕組みを知ろう

上の図を見たとき、「自分の家はマンションでメールやLINEがちゃんと届くのに、なんでコマンドフュージョンではそれができないの?」と感じた人は鋭い人です。


実はあなたがマンションに住んでいてスマホにメールやLINEなどのメッセージが届くとき、それは届いているのではなくて、あなたのスマホが、メールまたはLINEのサーバーに接続して能動的に引っ張って来ているのです。

LINEのメッセージが届く仕組み

ルーターを超えてメッセージなどをやり取りする際、その接続の方向には「インバウンド(外から中に入って来る)」と「アウトバウンド(中から外のサーバーに繋ぎに行く)」の2種類あることを知って下さい。
LINEなどのSMSメッセージがどこにいても届くのは、アウトバウンド接続を利用しているからです。

それをヒントに開発したのがLOSです。クラウドを使うことで外から「エアコンつけろ」「電気付けろ」といった命令をアウトバウンドでコマンドフュージョンに届けることができます。
(何度も繰り返しますが、正確には命令が届くのではなくて、能動的に引っ張るのです。)

Linked Online Serviceの紹介

ここからが本題になります。
LOSで大きな役割を果たすのが、「クラウド上のブリッジ」「宅内ブリッジ」の2つのアイテムです。まずそれぞれの役目を紹介します。

アイテム1.クラウド上のブリッジ

そして、「スマホ」からの命令をそのまま次に紹介する「宅内ブリッジ」へ、逆に「宅内ブリッジ」からの命令をそのままスマホへ伝えます。

アイテム2. 宅内ブリッジ

続いて宅内ブリッジの紹介です。宅内ブリッジはLOS導入には必須でクラウド契約時にご購入頂きます。もちろんグリーンワークス開発の製品です。

機能1.「宅内」〜「クラウド」の間にトンネルを作ります

電源を入れると自動的にクラウドに接続してトンネルを作ります。

機能2. 「クラウド」〜「コマンドフュージョン」の架け橋を行います

  • 「クラウドからの命令をコマンドフュージョン」に、
  • 「コマンドフュージョンからの命令をクラウド」に届けるのが役目になります。

まさにブリッジの役目を果たします。

まとめ 命令がそのままコマンドフュージョンに届く!

iViewer4を起動すると、iPhoneはLOSのクラウドに接続。更に「電気つけて」のボタンを押すと、その命令がLOSのサーバーに保管されます。それを宅内ブリッジが瞬時キャッチしてコマンドフュージョンに転送します。
これによって外からでもVPNやポート転送を使わずに「電気つけて」の命令がコマンドフュージョンに伝わるのです。お分かり頂けましたでしょうか?
(↓クリックで別ウィンドウで拡大)

よくある質問

  • クラウドは何のサービスを使っていますか?
    某クラウド社のVPSを使用しております。申し訳ございませんが、企業秘密とさせて頂いております。
  • クラウドは他のお客さんと共有していますか?間違って命令が違う家に送られたりしませんか?
    答:共有しています。またiViewer4は起動時トンネルのキーを叩きます。だから誤って他の宅内ブリッジに命令が届くことはありません。
  • フィードバックも届きますか?
    答:もちろん届きます。コマンドフュージョンからiPhoneまでは、上とは逆のフローで届きます。電気がついた」「エアコンがついた」の命令を受けて、iPhone側はアイコンを変化させることができます。
  • タイムラグはどれぐらいですか?
    殆どないと言っていいでしょう。下記の動画でご確認下さい。
  • クラウドを介さない方法はありませんか?
    当社に限らず他社でも技術的に不可能です。