下記の照明スイッチのことを「フル2線用リモコンスイッチ」と呼びます。オフィス、学校、病院、図書館、トレーニングジム、体育館、工場といった大規模な施設でよく見かけます。
このブログで紹介する方法を実践すれば、既存の機材および機能を継承したままスマホでの操作を実現することが可能です。
当社では、フル2線(またはワンショットリモコン)とスマホで操作できるシステムを「ANY LIGHTS(エニーライツ)」と称しております。(商標登録済)
↓まずはこちらの動画をご覧ください。(短い動画です)
↓上の動画を簡略化した図が下記のシステム図です。
トランスと伝送ユニットは図に入れると図が煩雑になるのと、スマホでの操作には直接関係無い機材のため割愛致しました。ご了承下さい。
では追加製品の役割と接続方法をご紹介します。
1. WRT3224K(接点入力T/U)
エニーライツを導入する上での一番のポイントがこれ、「WRT3224K(接点入力T/U)」。
通常これを「フル2線の工事を行った電気工事会社さん」に設置して頂きます。
【担当電気工事会社様へ】
このWRT3224K(接点入力T/U)は、特殊な装置ではなく、パナソニックの製品です。
通常人感センサーやタイマーと組み合わせて使いますが、スマホからの操作においては当社のフルスマーターと組み合わせて使います。
ココをクリックしたらパナソニックの資料が開きます(別ウインドウで表示)
そしてWRT3224Kを以下のように接続致します。
2. 実例で紹介
下記が実際の導入時の写真です。(28回路)
当社が現場に到着した時には、こちらの指示通りに、盤の取り付けと中の接続が終えていました。
(本当に感謝!)
もしエニーライツの導入される場合、この状態までフル2線の工事を担当されている電気工事業者様にお願いして下さい。
①WRT3224K(接点入力T/U):「リレー制御用T/U」に接続配線 (アドレス設定済)
②MY2リレー: 左側の黄色のケーブルは、リモコンリレーに接続(詳細は後述)
↓①②の接続先、全て既存。(ここも当社のテリトリーではございません。ご理解下さい)
↓ちなみにこんな位置関係
3. ②のMY2パワーリレーの役目
②のパワーリレーって一体何のために使われる?その役割を紹介します。
これは照明のON/OFFの状態をスマートフォンに知らせるのに使われます。
これが無いと、スマートフォンはON/OFFどっちに切り替わったのかの判別ができません。
【MY2の接続】
・MY2の一次側→リモコンリレーの出力側に接続。(AC100Vを感知)
・MY2の二次側→フルスマーターの入力端子に接続(当社が行います)
4. 完成
あとは最初のシステム図の破線の中の接続を当社または当社認定代理店が行います。
この現場の場合、1日半で完了しました。
下の動画は「一斉OFFのテスト」の様子です。ボタン1つで次々にオフになる姿はまさに圧巻!
(当時はフルスマーターが未発売のため、DIN-RY8-Nを使用。)
5. ANY LIGHTSの凄い点
このブログをご覧になって、何か気づきませんでしたでしょうか?
そうです。既存の照明システムに手を加える際、既存の配線を1本もぶった切る必要がないのです。
あったとしてもそれは最小限のもので、そのケーブルを別の機器に迂回させることは一切しません。
つまり既存のフル2線に付け足しで導入できるということは、付け足した機器がもしも故障しても、スマホでの操作ができなくなる以外の影響は一切ないのです。
地味ですが、これがエニーライツの凄い所なのです。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?思ったよりも簡単に導入できることが伝われば幸いです。
ちなみに導入費用ですが、
・16回路で約60万円+現地設置費
・32回路で約90万円+現地設置費
金額は、「最初のシステム図の破線部分 」+「アプリプログラム費」(税別)