背景
コマツグループのエンジン製造を担うコマツカミンズエンジン株式会社様より、製造現場における突発的な「チョコ停」や「不良対応」といった インシデントへの対応迅速化と記録の自動化についてご相談をいただきました。
従来の体制では、現場作業者が発生事象を口頭または紙で報告し、必要に応じて別システムへの転記が行われていましたが、その過程で以下のような課題がありました。
- 報告までに時間差が発生し、対応が後手に回る
- 担当者がその場を離れて報告に回る必要があり、作業効率が低下
- 記録が手動で分散しており、分析に活用できない
こうした背景から、「操作が簡単で、工場のIT環境に無理なく適合する通知・記録の仕組み」が求められていました。
グリーンワークスのご提案
当社は、電池レスの無線リモコンによるインシデント通知を中心に、Microsoft AzureおよびMicrosoft 365製品群のみで構成された仕組みをご提案しました。
現場作業者はリモコンを押すだけ。無線信号はAzure経由でクラウド上の通知処理へと渡され、Microsoft Teamsに即時通知されます。 さらに、Microsoft Excelファイルにも打刻されるため、履歴の確認・傾向分析にも活用できます。
この仕組みにより、以下の要件をすべて満たす構成が実現しました:
- 電池不要・通信線不要の電池レスボタン
- VPNや専用機器を使用しないクラウド構成
- Microsoft製品のみで構成されたシンプルかつ堅牢なシステム
- 各リモコンボタンに対して、用途ごとのメッセージ設定が可能
技術構成(一部のみ記載)
- 送信側:電池レス無線リモコン(当社推奨機種)
- 中継処理:Microsoft Azure上のクラウド機構(※詳細非公開)
- 通知先:Microsoft Teams(指定チャネルに即時投稿)
- 記録先:Microsoft Excel(クラウドストレージ上のファイルに打刻)
- 設定管理:ボタンごとの用途は設定ファイルにより定義可能
すべてMicrosoft 365内で完結し、外部クラウドサービスや独自プログラムを一切使用していないことが、IT管理部門からの高評価に繋がりました。
導入効果
- 通知の即時化により、初動対応の迅速化が実現
- 情報の取りこぼしがなくなり、インシデントの傾向把握が可能に
- 現場作業者の移動が不要となり、作業効率の改善にも寄与
- 導入にあたってのIT部門の承認もスムーズに進行
ご担当者様の声(抜粋・仮)
「通知スピード・構成のシンプルさ・情シス要件への配慮、そのすべてが導入の決め手でした」
「TeamsやExcelで完結するので、他の工場にも展開可能なスキームだと考えています」
備考
本構成における中継処理にはMicrosoft Azureを使用していますが、システム詳細および中継基盤については非公開とさせていただきます。
導入ご検討中の企業様には、個別に構成資料・デモ機のご案内が可能です。