10年後のスマートホームの標準?「スマホ」と「壁スイッチ」のどちらからも照明を操作する方法
リレー制御で照明を入切させる方法が最強である!
まずはこちらの動画をご覧ください。
スマホで照明を操作しているただの動画です。
もう令和2年のこのご時世になって、この動画をみて「すげぇ!!」と感動する人はいないのは分かります。
が!実は凄いんですよ。改めてこの動画の凄い所を紹介します。
実はココ凄い!
- スマートフォンから普通の照明を入切している
- 実は普通の壁スイッチからも操作できる
- しかも音声からも操作できる
- とったらリモコンにある「1部屋3回路まで」、といったような回路数に制限が無い
- 外からでも操作できる
- 照明のON/OFF状態がアイコンで分かる
- エアコンやテレビなど他の機器も1つのボタンで同時に制御できる
- アンペア数に制限が無い
- 電圧値も制限が無い
といったように、実は凄いのです。
これら全て満たすには、コマンドフュージョンのようなホームオートメーション専用コントローラーを使ってパワーリレーを制御するしか方法はありません。他は絶対に無理です。
リレーって何?
人が指で押すのではなく、磁石の力で回路を開閉させるスイッチ替わりになる装置です。
リレーには大小さまざまな種類があるのですが、操作したい機器(この場合は照明)に流れる電圧値と電流値によって決まります。明確な定義はありませんが、一般的に100V以上流すものを「パワーリレー」と呼びます。
リレーの定番中の定番、オムロンのパワーリレー
技術者同士はこのように会話します
当社「負荷は何アンペアですか?100V 200Vどっちですか?」
A社「100Vです。2Aです。オムロンのMY2で容量足りると思いますのでそれ用意して下さい。」
なぜリレーだと全ての照明を制御できるの?
スマホで照明を操作するには、いろいろな方法があります。
スマホで照明を操作する方法
- Hueなど、スマホ対応の照明ランプを使う
- パナソニックのリンクモデルのような、スマホ対応のスイッチを使う
- コマンドフュージョンとリレーを組み合わせる
まず①はHueありきなので好きな照明は選べません。②でも実は好きな照明は選べません。
③のこれから紹介する方法が、唯一好きな照明を選択できます。それはリレーは壁スイッチのように”機械式”に100Vの電源を入/切できる装置だからです。
リレーをコマンドフュージョンと接続してみよう
コマンドフュージョンもリレーポートがあります。但しコマンドフュージョンのリレーは100Vは対応してないため、容量の大きいパワーリレー(MY2などのパワーリレー)動かして、照明を入/切させるのです。
この方法は、制御に関連する弱電業者がよく使う方法です。
iPhoneで操作した時
iPhoneのボタンには、「押したらコマンドフュージョンの内蔵リレーを反転するように。」とプログラミングします
これによって、スマホのボタンを押すとリレーが反転して、「ONだったらOFFに」「OFFだったらONに」と、普通の壁スイッチを操作するのと同じように入切することができます。
壁スイッチを操作した時
では壁スイッチでどうやって操作するのでしょうか?その前に疑問に思って欲しいことが1つあります。
疑問に感じて欲しいこと
- スイッチの役目は既にリレーが行っているのに、どうやって壁スイッチと併用するの?
という点です。
不思議ですよね??不思議と思って欲しいです。笑
もしここで、「3路スイッチだ!!」と思った人は凄いです。はい、残念ですが3路スイッチにする方法は、大和ハウス工業社が特許を取得しています。 大和ハウス工業が特許を取得したこの方法は、実は非現実的だと思っています。工事が複雑すぎるからです。 3路スイッチのことはここでは忘れて下さい。
(>>興味ある方ははココをご参考下さい。)
答えは「IOポート」に接続します
IOポートとは情報機器と周辺機器の間で情報をやり取りする入出力の端子のことです。端子はペアになっており、それらがくっつく(専門用語で「短絡する」)ことでアクションを起こします。
(実際の図)
アクションは実に様々。
IOポートを活用することでオートメーションの幅が一気に広がります。
IOポートに接続したのを「トリガー」にして、リレーを開閉
それでは壁スイッチをコマンドフュージョンのIOポートに接続してみます。
そしてコマンドフュージョン本体には次のように設定します。
コマンドフュージョンには
- IOポートが短絡したのを感知すると➡リレーをトグルに反転させる
これによって「スマホ」と「壁スイッチ」のどちらから操作しても、照明はON/OFF反転する、という簡単そうで実は難しいことができました!!
なぜスマホのアイコンが照明のON/OFF状態と連動するの?
最後にスマホのアイコンが必ず照明のON/OFF状態と連動する仕組みについて解説したいと思います。
アプリiViewer4はコマンドフュージョンの内蔵リレーの開閉状態に合わせてアイコンを変えられる!
コマンドフュージョンのアプリiViewer4には、「コマンドフュージョンの内蔵リレーの開閉状態に合わせて、アイコンを変化させることがでる。」という面白い機能がついています。これを利用してあげます。すると、、、
①:アイコンはリレーの動作に合わせて変化➡(前述の説明により)
②:照明のON/OFF状態は、リレーと必ず連動➡(逆になることはあり得ない!)